milo23の『何でも食うよ。』

2020.5.25から再開。独白を綴っていこうかなとか思ったので。

役者魂(本日深夜、フジテレビを見て)

「やられた!!」
番組を見てまず思った。
本当に驚いた。この番組は4年程前、私がまだADをやっていた頃に書いた企画と殆ど同じものだったからだ。
当時の私、『1×1』(ワンバイワン)という著名人が1対1でトークをする番組をみて「これって役者でできないか」と考えていた。番組でも若干触れていたが、芝居の稽古の中に「エチュード」という即興で芝居をやるものがあり、現在活躍している1戦級の役者の方々がこれをやったら凄く面白いんじゃなかろうかと胸を踊らせていた。っていうか当時も役者になる気マンマンだった私は1戦級の役者達の真剣なエチュードをただ見たかっただけなのだが、「芝居」という「アングラ」な空間に対する偏見からか、私と会社のオエライさんとのそりが余りあわなかったからなのか、時代が早過ぎたのか(多分、俺の企画書の書き方がへたくそだっただけだと思うが………)とにかく、その時は通らなかった。
パクったなんて言うつもりもないし、多分、それはあり得ない。ただ、同じようなことを考えていた人がいたことが非常に嬉しい。っていうかこれが見たかったんですよ!!
台本がないが簡単な設定は決まっている。その状態で始めと終わりだけは情報として与えられているが、相手の役者と打ち合わせが出来ない。出たとこ勝負。まさにその役者の「人間力」が問われる企画だ。
これってなにかに似ていると思いませんか?
じつはこれ「プロレス」なんですよ。演劇ってプロレスなんすよ!
今回はどうやら1回こっきりみたいだが、同局が放送している『演技者。』と同様に1クール(テレビ業界では三ヶ月を指す)でいいから毎週やって欲しいなぁ。ただ、番組冒頭でもあったようにこの企画に参加する役者は限られてくると思われる。実際にかなりの人に断られていると思う。そりゃ恐いもんさ。己の力量をさらけ出しちまうから。そんな度胸のある役者は限られてくる。しかし、役者であるならば『役者魂』もってるならば、『演りたい!』と思うのが普通だと思うけどなぁ。
とにかく、これは芝居やっている人とそうでない人。おそらく見方は違ってくるだろうけど一様に楽しめると思うので是非またやっていただきたい。俺は市村正親VS松尾スズキとか中村勘九郎vs竹中直人とか見たいです。っていうか俺も演りたい!久しぶりに芝居がしたくなりました。
最後にいろんな役者が断る中でこの企画に参加した2人の『役者』近藤芳正さんと田中要次さんに心からお礼をいいたい。彼等が参加しなければ成り立たなかっただろうし、作品としてもきちんと「ドラマ」になっていた。これは2人が「観客」を忘れずに演技をしていたからに他ならない。当たり前のことだが簡単ではないのだ。素晴らしかったっす!!