milo23の『何でも食うよ。』

2020.5.25から再開。独白を綴っていこうかなとか思ったので。

トリコ劇場 #003 「剥がれる」 〜in 高円寺・明石スタジオ

本当に久しぶりの小劇場観劇となった。
年が明けてから頻繁に公演案内を受けている。
過去見に行ったところからのDMや芝居関連の友人から、毎週のようにメールが来る。
だが、いろいろと理由をつけて断っていた。中には忘れて連絡してないのもあるのだが・・・。
昨年の8月まではできるだけ芝居を見よう。役者を見ようと思って、金もないのにあっちこっちの小劇場に足を運んだ。
その殆どで満足して帰ってくることはなかった。もう「付き合い」での観劇になってしまっていたのだ。いずれは自分の公演時に来てくれるかも、と思って。
小劇場の役者って大体、お金がない。だから相互補完しあっていくもんだ、と思っていた。
ところが、そうじゃないみたいだ。
「付き合い」で見に行っていても、私の場合、芝居に関してはお世辞ってもんを言うつもりはない。したがって、いい部分と悪い部分を両方指摘してくるわけだが、言葉を選ばないので、結構、傷つくみたいで・・・見事にひとが離れていきました。
いいものを作っていく上でいろんな意見があったほうがいいと思うし、私は言われたいほうなので、正直にいってきたわけですが、人が離れていくのは悲しいことです。
そういうことっていうのは芝居ってものを作っていく自分の姿勢が変わっていかないとなくならないことだろう。
結果、人を傷つけてしまうのは、良くないことだと思い、そんなことを考えるようになってから、劇場からも演技からも足が遠のいてしまった。
今回、「役者、やぁ〜めた!」宣言をした私、多分、気持ちに変化があるだろうと思い、再三の誘いの中から、以前出演し、旗揚げから知っているこの劇団の芝居を見に行くことにした。別のところにも書いてあるが、演技感覚の優れた女優さんが出演していることも見に行く動機の一つだが。

作風が暗く、救いのないバッドエンドを2度見せられているので、あまり期待していなかったわけですが、いい意味で裏切ってくれました。
たしかに暗い話ではあったが、過去の作品と比べて、格段に良かった。
劇場にあったセット。私の好きな舞台美術の方なのでセットそのものはいいのは知っているのですが、そのセットの空間を非常にうまく使っていた。空舞台を「見せる」演出も小憎らしいんでやんの!
配役もほぼ適材適所で見やすく、それでいて、登場人物全員にきちんと見せ場を作っていた。これって難しいことです。
結局は悲観的な終わり方なんだけど、それでも、その中に希望が見出せた。
見に行って良かったです。
贅沢言うと主人公の女性の方、正直、すらっとした美形の方がよかったなぁ・・・。
そのほうが、淫靡さがでて、すっきり見れたのに・・・。もったいないなぁ。
所属の人が主人公やるのはしかたないっちゃ、しかたないけど、彼女は他の役で見せられるキャラをもっているのだから、そこを伸ばしたほうがいいと思うんだけど・・・。これが余計なお世話なんだ。ヤメヤメ。

気になるかたはトリコ劇場のHP↓まで
http://torikotheater.fc2web.com/