milo23の『何でも食うよ。』

2020.5.25から再開。独白を綴っていこうかなとか思ったので。

Studio Life「トーマの心臓」(紀伊国屋ホール)

以前、共演した役者さんがこの劇団に入ったのは3年前だ。
たまたま、バイト先の人もここに所属していて、どんなところか知ってはいた。


原作は何度か読んでいる。
その世界観は激しくも純粋。だから、強烈に惹かれた。


この舞台は再演なのだそうだ。


正味3時間半。
途中、休憩があるものの、時間の流れはあまり感じさせなかった。
ただ、序盤は主演の人たちの芝居が「流れている」感じがして、違和感を覚えた。


そりゃ長丁場だし、ちからの加減は必要だが、ああも、ハッキリ分かってしまうと、正直、がっかりする。


それに、ユーリ役の人は公演1週間も経っていないこの時点で咽がやられている。
これは、厳しい。
ダブルキャストだが、身体をしっかり休めて欲しいと思う。
ましてや風邪なんざ引こうものなら、キスシーンが結構あるので、うつるよ。マジで。


苦言ばかりだけど、基本的には、原作の世界観を非常に大切にしているように思えて、好感をもった。
だからこそ、時間経過を感じなかったのだろうし。


いささか終らせ方が強引な気がしたが、結局、お芝居って、生ものだから、迫力で押し切られてしまうのだよなぁ。(☆3)

追記:
休憩に入る時。まだ、明転する前に常連さんたちは一斉に席をたった。
その光景は異常。
そのシーンの余韻は一気に消し飛んだ。
モラル低下というものとは、また違うのだろうが、この国にはもう、文化は根付かないと思った。