milo23の『何でも食うよ。』

2020.5.25から再開。独白を綴っていこうかなとか思ったので。

東京優駿(GⅠ)〜その7〜「決着/2.23.3」

おまけが弱気だが、1000円が最高で40万になるのであれば買っても良いだろう。自分の"フォース"を信ずるのみだ。12番レコルトはやはり距離で切った。
スタートまで10分、私は当初から観戦ポイントに決めていたラスト2ハロン棒付近に移動した。なぜこの位置を選んだのかというと、自宅で過去のレースを見ていて思ったのだが、差してダービーを勝った馬は直線を上がりきったこの位置くらいで先行馬をぶっ差し、ゴールへ突き進んでいく鳥肌たちまくりのポイントなのだ。
私は今回のダービーはスペシャルウィークのようなレース運びになるような気がしていた。なぜなら同じ3枠5番だからだ。オカルトだ。ちなみにそのときの2着は15番のボールドエンペラーだが・・・。
時間になった。
ゲート前にやってくる18頭。気になるディープは・・・い、入れ込んでる。あぁぁぁ〜。
ファンファーレ。騒ぐ観衆。いつもこのときは「みんな死ね」と思う。これでかかる馬もいるからだ。
で、そのときターフビジョンにディープが大写しになった。
「!」
明らかに気配が変わったように見て取れた。
「うわぁ・・・・」
それまでは「なんか普通の馬じゃん」って感じだったが、この瞬間、全く別の馬に見えた。取材した人たちが口をそろえていう「実物は大きく見える」という正にそれといった感じだった。
「フォースを解き放て」
再び声がこだまする。イヤまじで。
異様な高揚感が身体を突き抜ける中、既にゲート入りを終えた18頭がスタートを切った。
出遅れ気味のディープ。私はこれでいいと思った。下手にスタートが上手くいってしまうより、後方からじっくり行ったほうが間違いがないと思っていたからだ。スペシャルウィークのときのダービーと奇しくも位置取りが同じような感じになった。
圧倒的1番人気。
しかし鞍上は全く慌てた様子がない。人馬ともに終始落ち着いて見える。若干、筒まれ気味ではあったが、必ずどこかが開くことを知っているかのようである。
有力馬の何頭かはぴたりとディープをマーク。ホントに大丈夫か?
3角でレースは動く。ディープの前を走る2番ニシノドコマデモが下がり、前が開いたのだ。
すかさず進軍するディープ。そのまま、外々を通って上がっていく。トウカイテイオーのようなレース運びだ。
直線。坂の途中で先頭は内々でロスなく進んだ7番インティライミ佐藤哲三。突き抜け独走かという状態。だがそれは一瞬の夢また夢。大外から飛んできた「驚異」はちょうど私の前、並ぶ間もなくインティを抜き去り、あっという間の5馬身で完勝。つけた着差と大外一気のその姿、それは前回の3冠馬ナリタブライアンのそれと重なって見えた。
走破タイム2分23秒3。
奇しくも昨年、レコードタイムとなったキングカメハメハ同じである。



無敗の2冠馬、ディープインパクト誕生の瞬間であった。