milo23の『何でも食うよ。』

2020.5.25から再開。独白を綴っていこうかなとか思ったので。

F−1アメリカGP決勝 〜インディアナポリス〜

衝撃である。
通常は20台で争われるレースであるが現在6台しか走ってない。
しかも、この状態は1週目からである。


なぜか?


前々日のフリー走行トヨタラルフ・シューマッハがクラッシュし今回のレースは参加できない事になってしまった。
原因はおそらくはタイヤの耐久性だという。
この他にもパンクがあったミシュランタイヤは調査の結果、10周以上周回するとタイヤがパンクする可能性があることが発覚した。
これを受けて、FIAに対し各チームがドライバーの安全性を考える上で今回に限りタイヤ交換を認めるよう上申したところ、協会(FIA)がこれを却下。チーム側はボイコットを示唆してた。


フォーメーションラップ*1では20台走り出していた。



しかし、現在は6台。
すべてブリジストンタイヤ勢だ。
この中には体勢側と言われているミハエル・シューマッハフェラーリも含まれている・・・



ミシュランタイヤを履く7チーム14台、すべてスタートラインに立たずにまっすぐピットへ戻ってしまった。
奇妙な光景が眼前で行われた。
しかも衛星生中継。
今、正にアメリカで行われているのだ。



ファン不在。
そう言わざるおえない。
空しい。空しすぎる。


今年からタイヤ交換がなくなったためかわからないが、去年までダントツの強さであったフェラーリが苦しんでいた。
レース本来の魅力である「抜くか?抜かれるか?」の争いが久しぶりに目の前で繰り広げられて、非常に面白くなったのは事実としてある。
しかし、目立つのはタイヤのバースト(パンクですな)。
これまでもかなり危ない場面を多く見かけた。
そして今回、ラルフの事故−。
セナがコースに消えて以降、安全性を重視して来たはずのF−1サーキットだったはずがここへ来て歯車が狂い始めている。
BARのポイント剥奪&出場停止問題で協会と1部チームとの軋轢が表面化したばかり。そこへ持って来て今回のボイコット。
悲しい結末に成らなければ良いのだが・・・
誰かがいなくなってからでは遅いのだ。




フォーメーションラップを20台で走り出した時点でレースは成立するとのこと。協会にも意地があるだろう。
ルールを重んじるばかりに堅くなり過ぎている。
F−1は「サーカス」ではなかったのか?
去年のプロ野球の問題に似通っている匂いがする。



今走っている6台。
特にトップチームであるフェラーリに私は疑問を感じる。
これでチャンピオンシップ上では、時節以降、なんとか食い下がっていくことができるであろう。
でも、ここは引くべきだったと思う。
非常に嫌な感覚を覚える。血が通っていないような。
昔のトップチーム&ドライバーならばあり得なかった。
スポンサーやらの契約があるのだろうし、ブリジストン勢とすれば、自分達に否はない訳で走って当然なんだろうが、あまりにもファン不在である。



最後に、今日の夕方見たニュースでインタビューを受けた千葉ロッテ監督、ボビー・バレンタインのコメントを載せておく

「ファンがいなくては我々は野球をしていても意味がない。ファンがいなければ我々は成り立たないのだよ。だから、我々はファンを大事にするんだ」

今回のレース。
あまりにも茶番でマンガである。

今、シューマッハがファステストラップを刻んだ。
それを告げるアナウンサーの声が空しく響いた。

彼はさっきこう言っていた。
「F−1は誰のためにあるのだろうか・・・」

*1:大抵の自動車レースではタイヤを温めるために1周するのだ。