milo23の『何でも食うよ。』

2020.5.25から再開。独白を綴っていこうかなとか思ったので。

楽天舞隊 第4回公演「千年忍者〜GET BACK〜」in 新宿サンモールスタジオ

この劇場に来るのは初めてだ。隣のシアターサンモールへは昔、何度か訪れたがそこより1/4ほどの小さな劇場だ。天井も高く、なかなか良さそうな小屋である。
この劇団の売りは「カンフー」基本的にはカンフー活劇である。従って話の舞台は主に中国であるために役名が覚えづらいのが難点ではある。
ストーリーは分かりやすく、ギャグやショートコントのようなものも混じり、アクションもあり、非常に見ていて楽しいものであると思うが、今回に関しては苦言がある。
まず、前回より殺陣のキレが悪い。アクション芝居は日にちが経つにつれ、身体にどうしても疲労が蓄積されるので仕方ないと言えばそれまでだが、一期一会。お客はその回で判断するわけであり、なんだか、もったいないなと思う。このことは自分にも言い聞かせなければならないことだが、毎回、つねにベストな状態で板にたてるようなコンディション作りをしておかないと最低限「役者」とは名のれないのかなと思った。
次に、確かにギャグは芝居をやる上で大切だと思う。演劇ってやつは狭くて暗いところにわざわざ金を払って強制的に隔離されるわけだから、「緊張」だけで2時間持たせることは難しく、「緩和」も重要なファクターである。が、それを多用してしまうことで観客の「見る姿勢」を緩めてしまう。緊張感がなくなってしまい、板の上と客席の境界線が曖昧なものになってしまうのだ。
それでは芝居を見ている意味がないんじゃなかろうかと思うのである。板の上に立っている人たちは、客席にいる人たちとは違うものでなくては、そこにいる意味が私はないと思う。一般人にお金は払えないのだ。
この芝居がそうであったと言うわけではないのだが、境界線がなくなることは危険じゃないのかなと思ったのは事実なので記載した。
今後は「やるほうのテンション」だけではなく「見る方のテンション」ってのも意識せねばなるまい。そんなことを考えていたら、打ち上げに行く気持が萎えてしまったので、別宅へ戻ることにした。