milo23の『何でも食うよ。』

2020.5.25から再開。独白を綴っていこうかなとか思ったので。

フォーン・ブース in営業所(DVD)

『君は"黒い鶴瓶"を見たか?』
ただ、たえるだけではアホ臭いのでこの時間を徹底的に利用する。近くの蔦屋でDVDを借りてきた。
映画館で上演中に見に行きたかったがいつも通りお金に恵まれず、スルーしていたので楽しみな作品。
都会の電話ボックスでの奇妙な事件なのだが、1場面劇なのに退屈しない。主人公は身動きできないのだが、次々にいろんな人々が電話ボックスの周りにあらわれるのだ。
約80分。持たせたのは主人公、コリン・ファレルの演技力のたまものであるが、それだけではなく、単純な舞台競設定とストーリーの中に込められた明確なメッセージがあったからこそ、見ることができたのだろうと思う。でも、正直言って出だしの10分ぐらいは「あ、だめかも、これ」と思ったのであるが。
この話でおそらく作り手が伝えたかったことは「カッコばっかじゃ、格好わるいよ。もっと、正直に自分をさらけ出しなよ。だって人間なんだもの(みつを)」ってことじゃろうと思うのだがどうだろか。
主人公はとにかく口八丁で立ち回っている。今の世の中に数多くいるタイプの人種だ。嘘で塗固められた人生。虚勢を張ることで自分と言う核を守っているつもりになっている人々。そうしたことが他人だけではなく本当は自分自身を一番傷つけてしまっているということに気付かされる作品であると私は思った。
偽りの自分では誰も心を開いてはくれない。自分をさらけ出して始めて本当の人間関係が信頼がうまれるのではないだろうか。と観客に訴えてくる作品であった。
まあ、説教くさいんですが。とにかく、人間のイヤらしい部分が非常によーく見えてくる映画でした。個人的には気に入ったが、思っていたよりかは盛り上がりにかける作品であったので点数は(☆3)である。