milo23の『何でも食うよ。』

2020.5.25から再開。独白を綴っていこうかなとか思ったので。

「仰木彬 パ・リーグ魂」 金村義明著

昨年、機会があって金村さんの講演を聞いた。
若干ではあるが仕事で御一緒させていただいている私。気難しい方だという印象をもっていたのだが、この講演を聞いて考え方を改めた。
とにかく熱い人である。接点は殆どないけど、いっぺんで好きになった。私は単純な性格なのです。
好きになったらなんでも知りたくなるのが人の常。
その一貫としてこの本を読んだ。
基本は仰木さんの人柄についての話しなのだが、半分くらいは金村さん自身のことも触れており、お二人の性格と関係性が非常に良く現れていた。
伝説の10.19をそのときの記憶としてとどめている人は年々減っていく。
しかし、こういう書籍を通じて、その時の記憶を改めて掘り起こしてみると、やはり、あの時代の空気に触れていることは大きいと思う。
いろんな記憶が蘇ったこの本。ときどき涙腺が緩むのは年のせいかもしれないが、それはそれでいいことだ。
タイトルと関係ないように思える部分もあるのだけれども、金村さんが一生懸命お書きになっているということ。それと仰木さんという人間を金村さん自身の目と体験で感じた感覚で書き記そうという真摯な姿勢が凄く伝わってくるので、濃厚な本というわけではないのであるが、いい本だと思った。
こういう人と仕事をできるということを、もっと実感し、体感していかないと勿体無いなと改めて思った次第である。(☆3)