milo23の『何でも食うよ。』

2020.5.25から再開。独白を綴っていこうかなとか思ったので。

続・不安定で安定 〜その3「想い出迷子と岡本太郎」〜

そんなこんなで、今日。
出演者の方のお招きに預かり、表参道で食事会となりました。
俺を含め、殆どのスタッフは月曜日お休みなのですが、ここはまぁ、行きますわな。ただですし。


せっかくの休みだし、午前中に元先輩から「巨人の予想スタメン教えて」というなんとも有り難いモーニングコールを受けたので出かけることにした。


この、浮ついたテンションを一度落ち着けるべく、「ココロの静養」と題しての2連休を申請した俺。
「美術館に行く!」と同僚たち宣言したので、美術館へ行った。


向かった先は「岡本太郎記念館


片思い(じゃないといいが)中のあの人が、勧めてくれたマンガ「オッス!トン子ちゃん」(タナカカツキ著)を読んでみて、興味を覚えたのと、まぁ、相手の好きなものってのは知りたいでしょう、誰だって!(これを人は「スケベ心」と言うのだが)
それに聞いた話では、表参道あたりだということもあって、「こりゃ丁度いいやな」と。
んなわけで、久しぶりに小田急線に乗り、久しぶりに代々木八幡から歩きましたよ。ゆっくり1時間かけて!
で、着きましたよ!約2年ぶり、喜びと悲しみと失恋と金欠、思い出3年分つまりまくっている表参道だ!この野郎!


・・・なんか違う。なんか違うよ!
そう!「表参道ヒルズ」なんですよ!今は!
たった2年くらいでこんなに景観って変わるのね・・・最後に表参道(のマック)で働いていたときに、確かに工事していたけどなぁ・・・
あの、古めかしいアパート(?)のほうが断然よかったのになぁ。と思うのであった。


で、そこから再び歩く。


ロクに調べずいったので、交番で聞いたのだが、べらぼうに遠いやんけ。
南青山の奥、骨董通りの裏じゃんか。あ、これはあの人も言ってたな。


普通にひっそりと住宅街にあるその建物。
庭先に大量のオブジェが。
それを長めながらアフタヌーンティを楽しめるテラス。(といっても畳み2畳分くらいか)
閑静な住宅街の中に突如あらわれるそれは通常の場合「異物」である。
しかし、そんな感じを全く受けなかったのは、まぁ、溶け込んじゃっているんだろうな。芸術って凄いと思う。


中に入る。600円。


今の期間は「タナカカツキの太郎ビーム!展」というイベントをやっていた。
それは展示されている岡本太郎の作品にプロジェクターで映像を照らして、まぁ、今流行り!NOWい感じで言う所の「コラボレーション」ってやつですな。
あの人はそれの「コラボ」を見たくて行ったらしい(詳しく話してないのだ)
で、とりあえず2階にあったそれらを見た。


見た感想をいうならば、このコラボ。俺は「なし」だと思った。


岡本太郎の作品自体のパワーってもんが、ダイレクトに伝わってこないからだ。
それは、他の作品を見た時の自分の感覚にも影響した。
つまり、芸術を見た時に受けるであろう「感動」とか「衝撃」を大きく感じることはできなかったのだ。
俺は「岡本太郎」を見たかったのだが、そこに「異物」が混入した感じでした。
しかし、それは決して不快なもんではなかったのが、意外だった。動いてるから?


気になったのは「いこい」という作品。
白いキャンパスに鉛筆(だろう)線のみ描かれた「未完成」のそれにつけた映像は興味深かった。
実際に見てもらえば解るんだが、「真ん中の樹木の下に寝転んで語らう男女」という構図の全体像を見ると「人の顔」に見えるというのもおもしろい。
その男女なんだが、タナカカツキは女性には色を配色しているのに対し、男性にはほとんど色をのせない。
これが凄く象徴的だと思った。
おそらくは人によって捕らえ方、解釈の違いがあるだろう。


俺は2つの意味を考えた。


ひとつ目、まっ先に思いついたのが「女性だけが自我を持っている」というもの。
これには今、思いついたのが「女性には目の前の男性すら景色でしかない」というものも含まれるかと思う。
冷や奴だねぇ〜。
というか、映画「コールドマウンテン」を見たときの感想と近いけど、結局「男は女には勝てない」と思わせるんですよねぇ。
実際、今の俺はそんな感じだしな。さぁ!笑え!笑えよ!あはははは(涙)


そしてもうひとつが「女性だけがときめいてる」というもの。
目の前の男性に対して好意があって、カラダをピンクに染めているとまぁ、こっちはエロいね。エロいね!キミィ〜。


この解釈。だからなんだ!と言われればそれまでだが、思った感想ってのは、書留といたほうがよかろう。
何事にも自分のスタンスを持って挑むってのは、人として大切だと思うので。


そんなこんなですが、さっきも書いた「衝撃」などなく「俺にはわからんな・・・」という、ごくごく平凡であり、感性を共有できなかったことに少なからず落胆した(ウソついてまで好かれようとは思わんので)のだが、「衝撃」を受けたのはその後だった!




アトリエ




そこを覗いた時、圧倒的な「力」を感じたのだった。
これは説明しようがない。
とにかく「凄い!」の一言だ。
しばらく立ち尽くしてしまった。
「不倫デート?」よろしくの中年2人組が側に来るまで実に20分も見とれてしまいました・・・
まさか、作品を生み出す場所に「衝撃」を受けるとは思わなかったなぁ・・・


去り難かったし、できれば中に入って寝転がって、全身で受け止めたくなったのですが、流石に怒られる(実際に入ろうとするとアナウンスが流れるのです。ぼく、びっくりした)ので、後ろ髪ひかれつつ退出したのであった・・・


長い!長いよ!俺はいつも話しが長いんだ!ざまーみろ!というわけでつづく・・・